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国語専門講座

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講師コラム

講師コラム 2011年4月

<「その日」に備えて>


 私は、受け持つ生徒に対し、地震などの大災害に見舞われた時、最初にしなくてはいけないことはとにかく二つだと話しています。  

 その一つは、自分の命を守るようにすること、そしてもう一つは自分の心を可能な限り鎮めることです。

 震災発生時にできることは極めて限られており、とにかく自分の命を守るようにしなくては、その先が見えてきません。

 こと地震に関しては、落下してくるものから身を守ることが最優先であると伝えています。

 また、今回の大震災発生の時、どのような状況だっかを生徒一人一人に尋ねたところ、小学校で被災したケースでは、恐怖で泣き出してしまう児童や、パニックになっている児童が少なくなかったようです。

 勿論、そうした気持ちになることは十分理解できるのですが、こうなってしまうと指示に従うことが難しくなったり、周りの不安を誘発させたり、先生が大局的に動くことを難しくしてしまいます。

 よって、自分のためにも周りのためにも、まずは自分の命を守りながら、可能な限り心を落ち着かせることを徹底してもらいたいと、生徒に強くお願いしているのです。  

 そしてもう一つの受験当日ですが、それこそ地震や津波、原発の問題によっては、明日どうなるかわからないとも言える状況ではあります。

 しかし、ここで自暴自棄になったり刹那的になったりしては、天災と無関係に自らの人生の可能性が閉ざされてしまうだけだと思うのです。 

 こうした言い方は小学生や中学生には酷であり、また被災された方からすれば甚だ贅沢な話とお叱りを受けるかもしれませんが、受験生という立場に我が身を置くのであれば、いかなる状況においても準備を怠ってはならないでしょう。

 残念ながら、受験当日に、震災が不安で勉強できなかったというのは、言い訳にしかならないのが非情とも言える受験の世界なのです。

 不安な気持ちでいる受験生は、自分だけではありません。

 不安定な時期に、どれだけ平常心で鍛錬を積み重ねておけるかが、来たるべき未来を呼び込む鍵になってくるのです。

 来たるべき未来を見据え、今やるべきこと、今やれることに全力で取り組む。

 こうした姿勢こそが、日々の不安を取り除き、いかなる事態においても人間的成長につなげる強さを身に付けていく上で最も効果のあることだと、私は信じて疑いません。

 以上のことは、全てが大人や社会人と呼ばれる我々にも当てはまるものだと思っています。

 生徒に語りかけながら、自分にも言い聞かせるということは私の講義では間々あることなのですが、今回の件は特にそうした思いを強くして強く訴え続ける所存です。

                                     

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